「友人のご家族の葬儀で喪主の方に受付を頼まれましたが、
初めての経験なのでどのように対応すべきか分かりません。。」
葬儀に会葬する立場の場合でも、時には受付係をお願いされる場合もあります。
実際たくさん経験をされる方は少ないと思いますので、そういった場合どのように受付対応すべきか、
突然で慌てたり、困ってしまわれるのではないでしょうか。
この先も数えるほどしかないかもしれませんが、
それでもご自身の身内以外でも友人、知人から葬儀の受付をお願いされることはあるかもしれません。
そういった時のためにも今回ご紹介する受付マナーをしっかりご確認して頂けたらと思います。
〇受付係の役割
まずは受付係が行うこと、役割からご紹介致します。
受付係は葬儀場の玄関口で弔問客、会葬者をお迎えする役割を担います。
弔問客にご挨拶する、芳名帳(ほうめいちょう)への記帳をお願いする、お香典を預かる、
返礼品（会葬礼状、香典返しなど）をお渡しする、お供え物をお受け取りする、
弔問客のお荷物や上着などをお預かりする、会場にご案内する、お香典を会計係にお渡しする、
など思っているよりも多くの役目、業務がありますのでしっかり確認していきましょう。
・事前準備
受付係は葬儀が始まる前に弔問客を迎え入れるため受付の準備を済ませておく必要があります。
そのため喪主への挨拶、ご焼香は式が始まる前に済ませます。
会場、施設のレイアウトや式の流れもしっかり把握しておきます。
芳名帳(ほうめいちょう)へ記帳するための筆記用具に不備がないか準備をしておきます。
また受付係が複数人いる場合は、誰がどの役割をするなどの役割分担を決めておきます。
・会葬者への対応
1. 1.会葬者へのご挨拶。
会葬者が会場にお見えになったら、ご遺族に代わって会葬者にご挨拶を致します。
会葬者のお悔みに対し、
「本日は大変お忙しいところ、お越し頂きありがとうございます。」
などとお礼をしっかりとお伝えします。
2.お香典を預かりする。
会葬者がお香典を差し出されたら、「お預かり致します」としっかりお応えして、
両手でお香典を受け取って一礼を致します。
この際、会葬者がお供え物や弔電をお渡しすることがありますので、
こちらもお香典と同じようにしっかりお応えしてお受け取り致します。
受け取ったお供え物は香典係りのスタッフにお渡しをして、祭壇にお供えをしてもらいます。
弔電は司会者にお渡し致します。※弊社ではご香典係に必ずご遺族の方(1～2名様)にもご担当して頂くようにお願いをしております。
3. 芳名帳(ほうめいちょう)への記帳をお願いする。
会葬者へ芳名帳への記帳をお願いする時は、「こちらに記帳くださいませ」などと
一言お伝えするように致します。
4. 返礼品（会葬礼状、香典返しなど）をお渡しする。
返礼品がある場合はお渡し致します。お帰りの際にお渡しする会場もありますので、
事前に確認しておきましょう。
5.式場やお手洗いの場所をご案内する。
葬儀会場が広い場合などは会場の場所、お手洗いの場所などをお声かけをしてご案内致します。
年配の方などは扉を開けておくなどの配慮も致します。」
6.お香典を会計係にお渡しする。
会葬者が受付を後にしたら、会計係にお香典をお渡しします。
一般的には会計係は受付の後方で待機しておりますので、しっかり間違いのないようにお渡しします。
※香典泥棒にお香典を持ち逃げされたなどの被害もあるため、お金の取り扱いは注意致しましょう。
〇受付係の服装について
受付係の服装ですが、基本的に葬儀に参列する際の服装と同じです。
男性は、黒のブラックスーツに白のワイシャツ、ネクタイ、靴下は黒でネクタイピンは
黒や白の地味なもの以外は控えます。アクセサリも控えましょう。
女性は黒のスーツやワンピースなど控えめな恰好でアクセサリは控えましょう。
但し、真珠のネックレスやイヤリングは着用しても失礼にはあたりません。
化粧は薄目で髪型も派手なセットは控えます。
〇受付係のマナー
受付係はご遺族に代わって会葬者をお迎えする役目があるので
会葬者、弔問客に失礼のない慎みのある振る舞いをしましょう。
1.弔問客にはご挨拶をきちんとする。
受付係はご遺族の代わりとして弔問客のお悔みの言葉に
「本日はお忙しい中お越し頂きありがとうございます。」とお礼の言葉をお伝えします。
2.丁寧語、謙譲語が基本で、忌み言葉は控える。
遺族の代わりとして丁寧な振る舞いが必要になります。
話言葉に注意して、丁寧語、謙譲語で会話するように努めましょう。
また「死亡、重ね重ね、苦しむ」などの忌み言葉は使わないように十分注意しましょう。
3.身なりは葬儀に相応しい形にする
ご遺族は受付係をお願いする時に誰でもお願いする訳ではありません。
ご遺族の代わりとして弔問客をお迎えするに相応しい方にお願いをするため、
ご遺族代表として清潔で葬儀に相応しいきちんとした身なりをする必要があります。
今回は受付係の役割、マナーについてお話してきましたが、ご遺族は「代理として信頼できる方、
相応しい方を受付係にお願いする」わけですから、ご遺族の一員として、故人を想い、
心を込めて丁寧に振る舞うことが受付係で一番大切なことです。
受付係をお願いされた際は、信頼をされているという自覚をもって慌てることなく、
ここまでご紹介した内容を参考にして頂けたらと思います。
今回の記事も最後まで読んで頂きありがとうございました。
